届けるべき人に届けるPRの時代。PRを学ぶことで見えてきたものごとの見方とは~第4期 広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第6回レポート~

情報があふれる世の中。どんな媒体からでも情報が得られる時代ですよね。電車やSNSの広告、イベントの告知をみて、商品や内容に興味をもったこともある人も多いのではないでしょうか。

PRを学ぶことで、なぜこの広告や告知に興味を持ったのかと考えることが増えます。いまや「よりターゲットを絞り、届ける人を鮮明にする時代」なのです。

それと同時に、PRは「中長期的な相手との関係構築」という意味があり周囲とのつながりや関係について考えるきっかけにもなります。

PR視点でものごとをとらえることのメリットを私PRライターの長嶺菜菜子からお伝えします。


ターゲット設定はPRにおいて最も重要なこと

PRを活かして仕事をするにしても、フリーランスとして仕事をするにも、誰に届けるか、どこにお客さんがいるのか、どういう言葉を使って発信できるか、その人にとって価値のある情報とは何だろう、とターゲットを考えて活動することが何よりも大事です。


ターゲット設定をすることでどんなことに役立つか、ここでは2つご紹介します。1つめは、イベントを企画する際、内容構築や集客に活かすことができます。

どういう人に届けたいかというターゲットを細かく設定しておくことでゲストの選定やイベントの内容もスムーズに進められるのです。実際に、講座内でオンラインイベントを企画した際にターゲット設定は1番時間をかけた部分です。

集客においては、「普段からこの子はこういったニーズを持っているな」と気にかけてあげることがイベントの誘いやすさにつながる、いろいろなコミュニティでつながりをつくっておくことで、イベントのターゲットに沿ってその内容に興味関心のある人を見つけやすくなる、ということを学びました。


2つめは、記事を書く際、届けたい内容が鮮明になります。誰になんの情報を届けたらよいのか明確にでき、相手にどうなってほしいか、伝える内容、順番、言葉選び、などターゲットにあわせて伝えるツールやタイミングを考えて情報を魅力的に発信し伝えることができます。

以上のように、PRの基礎である「関わるすべての人たちとの中長期的な信頼関係を構築する」にも、相手の立場になり何を求めているのかという視点でターゲットを設定することは大事です。


人の趣味嗜好が多様化してきた現代だからこそ、PRが求められる

PRを学ぶことで、常にアンテナを張って日常を過ごしてみるといろいろな気づきが得られます。

たとえば、何でこの商品が流行っているのだろう、この告知は誰に向けた発信だろう、この記事は誰に向けて書かれたのだろう、東京ではこれが流行っているけど地方ではどうだろう、など日本国内でも流行りがまったくちがうことにも気づけます。


インターネットが普及したことにより、SNSのような発信ツールが発展し、相互のコミュニケーションが取れるようになりました。誰もが簡単に情報を発信したり、入手できる、いまの時代。それにともない人びとの趣味嗜好が、ネットは幅広く多岐にわたるようになりました。


「多くの人に知ってもらう」から「1人ひとりへ届ける」という時代へ。

ターゲットの人たちが何に興味を持っているか、ターゲットに向けて情報を発信するという、1人ひとりに向けたコミュニケーションを大切にする「PR」が、必要になっています。

PR視点をやしなうためには、普段の生活でトレンドや社会の動きを意識して、物事をみて考えることがとてもおすすめです。


PRを学ぶことで得られるスキルとは

PRとは「中長期な目線で関わるすべての人との信頼関係を構築し、ビジネスの発展に貢献する」こと。言い換えるとファンの獲得ともいえます。PRはどんな仕事にも活かせることができるのです。

信頼関係を構築するということから、コミュニケーション能力にもつながり、さまざまな人とさまざまな分野でお仕事をすることが可能となるのです。


PRは継続してどうやったら相手(お客さま)と関係構築ができるのか考えること、相手の視点にたつことを意識すること、話し方、伝え方、言葉選び、人としての在り方を学べます。

たとえば、講座では「物や相手を魅力的に伝える」というワークをします。

隣の人を紹介する他者紹介では、その人を魅力的にどう紹介するか、言葉のチョイスは何がよいか、また私自身が印象に残る話しかたができるかということを考え行いました。


PRには、この人話しやすそう、仲よくなれそう、信頼できそう、と好印象を持ってもらうための、物や相手を魅力的に伝えるための話しかた、伝えかたの技術も必要だということを学びます。

どんな仕事でも、人と接することに変わりはありません。人と接する以上PRのスキルはずっと活かすことができるのです。


また、PRは「ファンづくり」にも通じるものなので、PRパーソンとして自分自身も人として信頼される人になる、一緒に仕事をしたいと思ってもらう人になる、など自分自身のファンを増やすことで、仕事の依頼が増えたり頼られるようになったりし、結果的に仕事が舞い込むようになります。

講座のなかでは、PRを学んだことで、どう変わったかをみんなで共有する時間がありました。


講座生には、フリーランスで既に活躍している人、複業でパラレルワーカをしている人、会社勤めをしている人、学生などさまざまな人がいます。

その中で「普段の仕事の人との接し方、在り方が変わった」「信頼関係の構築はどこにいっても必要なことでそこをベースに仕事をしたい、人間関係に応用したい」「社会に出る前に人としての在り方などマインドを学ぶことができた」など気づきの共有がありました。

PRはいろいろなスキルを学ぶことができ、仕事においても人としても自己成長につながります。


半年間の講座を終えて

半年に渡りPRを学んで感じたことは、PRは人間性をみがくことにつながるということ。今後生きていく上で必要なことを学べた半年だったと思います。

人と人を大切にすること、信頼しあえることでビジネスを発展することができるのがPRのよさ。今後のどんな働き方にも活かしていきたいですし、PRと出会えて、PRを学べて本当によかったです。

講座のレポートを書くことでライティングのスキルも徐々に身につき、自分の中でもレベルアップしたと感じました。第1回目の講座レポートに比べて、より読者目線で、読んだ人が何を得られるか、プラスになるか、というPR視点で考えることができていると思います。


まだまだ課題としてライティングの内容に波があるので、しっかりとPRで学んだターゲットを設定し届けることを明確にして引きつづきライティングのスキルを向上していきたいと思います。

(執筆:PRライター 長嶺菜菜子)